マッチングについて
【第3回 美術を語る茶会】
参加者:4名
別府のアートイベント「混浴温泉世界2015」の「わくわく混浴デパートメント」において最近、半公開ディスカッション「美術を語る茶会」という企画を遠藤一郎くんと始めました。作家同士で話す機会をつくるのが目的で、積極的に公開はしませんが、話す場所が会場なので半公開としてます。今日で3回目ですがその内容を報告します。
今回は、字がキレイだと例えばあまり知的魅力のない人(つまりバカ)でも、何となく知的であったり、人格者のようであったりと、間違った印象を受けてしまう事があるという話から始まり、話はマッチングについてと発展していきました。
バカが立派な字を書くと、「バカ」という情報が不鮮明になります。同じように、体格の良いイケメンが甲高い声の持ち主である事が分かると一気に印象が変わります。ざまぁみろ!とか、アイツもいい所あるじゃん!とか、要は「イケメン」という情報が不鮮明となります。
つまり、これらはマッチングが良くないと考えられるという事です。キレイな字、甲高い声により「バカ」「イケメン」という肝心な情報が失われかけているからです。大切な情報をスムーズかつノイズなく受け取るには、バカには下手な字、イケメンには渋い声が必要なのです。
しかし実際というものは複雑怪奇そのものであります。この茶会でひとつの強烈な実例報告がありました。とある人物の印象についてですが、その方はお世辞にも見た目は良い方ではないそうなのですが、非常にオシャレで、派手で明るい陽気なファションをなさっているとの事でした。しかしそれは悪い事ではありません。相性的に考えれば「ブ◯イク+派手」は上手くいけばどうにかなるケースも無くには無いものです。しかしなんとその方は、渋い渋い良い声の持ち主だったのです!!
「ブ◯イク+派手なオシャレ+渋い声」
もう訳がわかりません。
しかし、しかしです!
確かに一般社会ではメチャクチャですしかし!!
美術としたらどうだろうか?
一般社会においてはマッチングのおかしなものは情報を歪めるものであり、良いものではありません。しかし美術においては、その歪みが面白味になるのではないか?美術表現のなかではその歪みは許されるのではないか?という話となりました。事実この事例の報告者は、派手な彼から面白くて目が離せないとの事でした。
例えば、天才的に頭の良い人が複雑難解にして完全完璧なコンセプトのもと、ちょ?ヘタクソなヘナチョコ絵画を大真面目に描いていたらどうでしょう。または写実主義のゲロうま油絵作家が、お前は中学生ですか?みたいな幼稚でバカげた政治思想をウジェーヌ・ドラクロアよろしくドラマティックに超絶技巧で描きあげていたらどうでしょうか。
それはそれで面白い。
今日はそんな話でした。
話は変わって写真は大分の海の恵み…
お値段1000円!
完璧なマッチングです。
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